環境|株式会社アイ・エス・ビー

ISBグループの気候変動に関する取り組み

気候変動に関する取り組みは 持続可能な社会の実現のために当社グループとしても避けては通れない重要課題であると認識しております。これを踏まえ、当社グループは、気候変動が事業活動に与える当社への影響を評価し、TCFDの枠組みに基づいて気候変動に関連する物理リスク、移行リスク及び事業機会を情報開示しております。

TCFD提言に基づく情報開示

ガバナンス

当社グループは、気候変動に関する取り組みを含め、社会全体への影響に配慮した長期的な企業経営を推進し、事業活動を通じて持続可能な社会づくりに貢献していくことを目的に、サステナビリティ委員会を設置しております。
サステナビリティ委員会は、代表取締役社長を委員長として、「サステナビリティ基本方針」に基づき、定期的にリスク評価と問題点の把握を行うとともに、GHG排出量の削減・モニタリングなど、気候変動に関する方針や施策について提言を行っております。その進捗状況については、適宜取締役会に報告しています。

戦略

① 気候変動シナリオ分析の概要
2024年度に当社グループのGHG排出量の約7割を占める、国内の「情報サービス事業」を対象に、リスク・機会の特定・評価を実施いたしました。今後は、当社グループ全体への気候変動による影響を把握するため、対象範囲を全事業領域に広げ、リスク・機会の特定と評価を実施する予定です。

区分 期間 目標年 背景
中期 〜5年 2030年 日本は2030年の目標として、2013年を基準として46%のGHG削減を掲げている。各分野における脱炭素化を進めるため、再生可能エネルギーの導入促進、省エネルギー化、脱炭素技術の開発など様々な取り組みが進むとともに、大手企業にはサプライチェーン全体での取り組みや気候危機への対応についての情報開示が求められるなどの仕組みの構築も進んでおり、主に「移行」についてのリスク・機会がポイントと考えられる。
長期 〜25年 2050年 日本は2050年のカーボンニュートラル目標を掲げており、取り組みを進めていくことになるが、取り組みが順調に進み、カーボンニュートラルが実現した社会となるのか、取り組みが頓挫し、GHG排出に歯止めがかからなかった社会となるのかにより、企業が置かれる状況が大きく左右される。また、いずれにしても気候危機による様々な影響が表出するため、「物理的」なリスク・機会がポイントになると考えられる。

気候関連のリスク・機会が当社グループの事業、戦略、財務等に及ぼす影響を把握するため、TCFD提言に沿った気候変動シナリオ分析を行いました。国際エネルギー機関(IEA)などが公表するデータを参照し、選択シナリオは「2℃未満シナリオ」と「4℃シナリオ」としております。

設定シナリオ 2℃未満 4℃
世界観 野心的な政策・法規制が行われ、抜本的に課題を解決する技術革新が実現した結果、脱炭素社会に移行し、産業革命前比の平均気温上昇が2℃未満に抑えられた社会 野心的な政策・法規制が行われず、各国の現行政策が継続された結果、脱炭素社会に移行することなく、気候危機が進行し、産業革命前比の平均気温上昇が4℃となり、自然災害の激甚化する社会
参照シナリオ
参照資料
移行 IEA「World Energy Outlook 2025(WEO)」
 ・Announced Pledge Scenario(APS)
 ・Zero Emission by 2050 Scenario(NZE)
IEA「World Energy Outlook 2025(WEO)」
 ・Stated Policies Scenario(STEPS)
物理 IPCC「Global Warming of 1.5℃」
IPCC「Sixth Assessment Report(AR6)」
 ・SSP1-2.6
IPCC「Sixth Assessment Report(AR6)」
 ・SSP5-8.5
文部科学省/気象庁「日本の気候変動2025」
リスク及び機会 移行面でリスク・機会が顕在化しやすい 物理面でリスク・機会が顕在化しやすい

② 気候関連リスク・機会と重要度、財務インパクトの評価結果
TCFDシナリオ分析に基づき、重要度(発生可能性・事業インパクト)を評価し、気候関連リスク・機会の特定を行いました。当社グループの特定した気候関連リスク・機会及びその重要度、財務インパクトについては以下のとおりです。

※財務インパクトの定義は以下のとおりです。基準:2024年度実績

評価内容 影響金額
高 ・連結売上高に対する比率:10%以上
・連結純資産に対する比率:3%以上
中 ・連結売上高に対する比率:5%以上10%未満
・連結純資産に対する比率:1.5%以上3%未満
低 ・連結売上高に対する比率:5%未満
・連結純資産に対する比率:1.5%未満

③ 対応策
各シナリオにおける重要度が中・高のリスク・機会に対して、対応策を定義しました。今後、リスク回避/軽減及び機会創出に向けた施策の検討を継続的に実施し、対応策を実行することによって事業活動のレジリエンス向上を目指してまいります。

リスク 重要度 対応策
炭素税導入に伴うコスト増加 中 ・設備や機器における省エネ・再エネ利用の導入拡大
・オフィスや社内業務効率化によるGHG排出量の削減
・オフィス用品におけるグリーン購入の推進、 OA用紙・電力使用量の削減
再エネ・省エネ設備への切り替えやグリーン電力購入などの対応コストの増加 中
新たな脱炭素技術の開発が提供できず、自社の需要が減少する 中 ・脱炭素につながる開発手法、新規技術などの研究開発強化
・顧客の動向把握、将来を見据えた事業戦略の立案
レピュテーションリスクによる売上減、時価総額下落、採用数減 中・低 ・TCFD開示の推進と投資家との対話促進
・気候変動を含めサステナビリティ組織の立ち上げと 社内取り組みの推進
異常気象や自然災害の頻発による事業拠点の被災に伴う売上減少・事業停止・設備復旧などのコストの増加 高 ・気候変動リスクも含めたBCP対策の強化、訓練の実施
・リモートなど多様な就労環境のさらなる整備
機会 重要度 対応策
開発手法の短縮、業務プロセス効率化・データ分析などを行うITサービス拡大により売上増 高 ・顧客の動向把握、将来を見据えた事業戦略の立案
・脱炭素技術につながるAI、ローコード・ノーコード、データ分析ツールなどの研究開発強化
・公共事業向けITサービスの強化
省エネ需要の増加・再生可能エネルギーの活用拡大に伴う、新技術を活用したITサービス売上増 高 ・ライフライン事業(エネルギー業界)の受注拡大、グリーンIT需要拡大を見据えた事業戦略の立案
・脱炭素につながるサステナビリティ関連プロダクトの開発検討、組織の立ち上げ
・GX(グリーントランスフォーメーション)人材の育成と獲得
環境変化における健康への関心が高まり、当社のIT医療ビジネス拡大 高 ・今までの実績をもとに医療ビジネス拡大を見据えた事業戦略の立案
・医療領域の研究開発強化(技術取得、パッケージ開発)
ITインフラサービス(データセンター、クラウド移行)の需要拡大 高 ・今までの実績をもとに横展開、受注拡大を見据えた事業戦略の立案
・ITインフラサービスの品質・セキュリティ強化

リスク管理

当社グループにおける全社的なリスク管理は、リスク管理委員会において行っております。気候変動に関連するリスクを含む、サステナビリティに関するリスクについては、その対応方針や施策について、リスク管理委員会と適宜連携し、サステナビリティ委員会においても審議及び適切な対処を行っております。
気候関連リスク・機会に関しては、サステナビリティ委員会において特定し、「発生可能性」と顕在化した場合の「事業インパクト」の尺度で評価するとともに、当社グループに大きな影響を及ぼす事項については、経営会議で審議・報告し、必要に応じて取締役会で報告・承認します。

指標及び目標

当社グループは、GHG排出量の削減に向けて、中長期的な削減目標を設定しております。2030年度には、2024年度比でScope1+2における排出量30%削減を掲げ、Scope3についても今後目標を設定し、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。

指標 実績(2024年度) 目標値(2030年度)
GHG排出量(Scope1+2) 計 593.8 t-CO2 2024年度比で30%削減

(注)実績値は国内事業の排出量となります。

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